ロボットがカジノ業界で活躍する可能性

2015年、世界一のカジノリゾートがあるマカオのゲームショウで、カジノディーラーに扮したロボット「Min」が発表されました。この斬新なアンドロイド「Min」は、香港を拠点とするゲーミング機器メーカー「Paradise Entertainment Ltd.(パラダイス・エンターテインメント)」によって開発され、既にデモプレイでの使用が始まっています。

「Min」の機能は、各ゲームのルールに対してカードを正確に扱うことだけでなく、今後は顧客の顔を認識し多言語で会話するなどロボットならではの活躍が期待されています。

「Min」のように、ランドカジノでカジノディーラーとしてロボットが対応できるようになれば、現在拡大の一途を辿っているネットギャンブル市場でも革命が起きることになるでしょう。
ランドカジノはもちろん、ネットギャンブルを運営する企業にとっても、人件費を削減しながら正確なプレイと顧客管理を行い、新しい市場を開拓することができるようになります。

 

カジノにロボットを導入するメリット

ニューヨークのユニオン・ゲーム・グループLLCのアナリスト、クリストファー・ジョーンズ氏は、北米では、機械相手に対戦する自動化されたテーブルゲームは、対人で行うゲームよりも成長分野だと述べています。

<低コストで運営ができる>

カジノやネットギャンブルを運営する側にとって、自動化されたゲームは、訓練されたディーラーを雇ってうよりも低コストで運営できます。さらに人為的ミスが無くゲームやネットギャンブルとの親和性が高いです。

<初心者のプレイヤーに人気>

カジノをあまりプレイしたことがない初心者の顧客にとっては、機械相手の方がプレイしやすい場合が多いです。ランドカジノでは、テーブルでのスマートなプレイもステータスの一つですが、機械相手のプレイであればルールや所作を間違えても恥ずかしくないからです。
ネットギャンブルの場合でも、素早いゲーム展開やカードさばきを好むプレイヤーは、機械相手の自動化されたテーブルを選ぶことが多いです。初心者むけオンラインギャンブルサイトはこちら!

<人間のディーラーが禁止されている地域でも利用が可能>

Macao Polytechnic Instituteのゲーミング・ティーチング・アンド・リサーチセンターの准教授、カルロス・シウ氏は、ロボットディーラーの利用は、人間のカジノディーラーの利用が禁止されている管轄区域では、ギャンブルを楽しみたい人にとって良い解決策になると述べています。

 

アジアならではの懸念点

クリストファー・ジョーンズ氏は、北米では自動化されたテーブルゲームは、対人で行うゲームよりも成長分野だと述べていましたが、アジアでは少し事情が違うようです。

世界最大のカジノリゾートであるマカオでは、機械相手の自動化されたゲームよりも、対人相手に賑やかで混み合ったテーブルで行うギャンブルの方が好まれる傾向にあります。
そしてマカオでは、カジノディーラーは地元の住人だけが従事できるため、ロボットディーラーの導入は労働組合の反対を受ける可能性があるとカルロス・シウ氏は述べています。

 

ロボットディーラーの今後の展望

カジノディーラーロボット「Min」を開発した「Paradise Entertainment Ltd.(パラダイス・エンターテインメント)」は、ロボットをよりリアルにするため開発に取り組んでいます。

ロボットには顔面認識機能が搭載され、VIP顧客を認識しよりパーソナライズされたサービスを提供できるようになります。同時にクレーマーやトラブルメーカーを認識し対応することにも役立つでしょう。

セキュリティとホスピタリティにおける潜在的なメリットと、カジノゲームにおいて効率的かつ正確に機能することで今後の活躍が期待されています。

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